広告・宣伝の使命は、各種メディアを通し、自社の商品やサービスを消費者に知ってもらうことです。直接売り上げに繋がるような働きかけをすることもあれば、自社のイメージや商品・サービスのブランドイメージを高めるような広告展開をすることもあります。
デザイナーやタレント、マスメディアと仕事をする表舞台から、社内と関係各所との根回しを行う裏方の仕事と幅広く、効果的な広告・宣伝を打つために、「ミッション」「メッセージ」「メディア」「マネー」「メジャメント」の5Mがあり、それぞれ目的と使命、それを達成するための内容、それを発表するための媒体、それを遂行するためのお金、成果の測定、を表しています。
広告・宣伝の種類
- 広告宣伝の職場には、大きく分けて2つの種類があります。企業の一部門としての宣伝広告部門と広告代理店です。
- 企業内の広告宣伝部門では、自社企業の商品・サービスの広告宣伝を担当しています。自社内で予算を割り当てられ、ある程度自由に企画を立てられる雰囲気があります。
- 広告代理店では、クライアントから広告宣伝業務を請け負い、クライアントの要望を汲み取って広告を出稿したり、キャンペーンイベントを立ち上げたりします。まずクライアントの要望ありきのため、制限がある中での制作になります。
- 大手企業の社内部門や、大手の広告代理店では、営業、マーケティング、企画、制作進行など、細かく担当が分かれています。一方、中小企業では、少人数がマルチプレイヤーとしてすべての役割をこなす傾向があります。
- 業界や事業規模によってメディアの使い方が異なる場合があります。
- メーカーなどの大手であれば、いわゆる4大メディア(新聞、テレビ、ラジオ、雑誌)に効率的に広告を打つことができます。しかし中小企業だと、予算の関係で媒体が限られます。そのため店頭広告やウェブ広告、SNSなど比較的低予算でのメディア展開となります。
- アパレルメーカーとなると、媒体は大きく雑誌に偏ります。ターゲット層により雑誌の種類を選ぶことができるため、的を絞った広告・宣伝を考えていきます。
- エンターテイメント業界や旅行業では、インターネット上で情報検索をしたりチケットを購入する人が増えているため、ウェブ広告に比重を置いています。
広告・宣伝の仕事は、依頼主の業種や規模、そのターゲットとなる消費者のカテゴリによって、大きく手法が異なります。それぞれの広告・宣伝効果を最大にするべく、様々なツールや媒体、メディアを組み合わせていきます。また、新しいメディアが創造されていますので、いつも新しい広告・宣伝を生み出していかなければなりません。
広告・宣伝の現状と将来性
- 広告・宣伝は、時代の空気をはっきり反映すると言われています。最近は、一部の人にしかアピールしない高予算広告を出稿するよりも、幅広い層に万遍なく受け入れられる低予算広告が求められています。似たり寄ったり、二番煎じの広告が溢れている中、たまに奇抜な広告が出てくるとやはり話題になるのです。
- 低予算で狙ったターゲット層に確実にリーチできるウェブ広告は、近年ではますます勢いを増しています。各種SNSを使った広告宣伝も一般的になりました。サービス業であれば特に、アプリへの投資は欠かせません。スマートフォンで手軽に何かを予約できるのがあたり前の時代ですから、広告宣伝の一端として自社アプリを活用していく必要があります。
- 将来的には、ウェブ広告の重要性がさらに高まっていくでしょう。その中で、ウェブ設計者、ITエンジニア、ウェブマーケティングなど、ウェブ広告に必要な知識を持つ人たちが重用されていく可能性があります。
ひと昔前までは、文系人間が広告・宣伝業界に集まってきましたが、最近では、理系人間も求められる傾向にあり、文系理系の垣根を超えた人材が求められます。ウェブやSNSの手法に強くなくてはならないでしょう。
企業内広告・宣伝部門の役割
- 企業内の広告・宣伝部門は、会社の顔とも言われます。自社商品・製品を消費者に知ってもらわなければ、売り上げにつながらないからです。消費者目線でのアドバイスや助言、検討が立ち位置になります。企業イメージやブランドイメージといった、形のないものを創造し、伝達していきます。
- 何かと華やかな印象があるのが広告・宣伝の仕事ですが、スケジュールが詰まっており、フットワーク軽く動き回る必要のある忙しい部門でもあります。他部門からは、注目を集める部門ではありますが、結果が求められる多忙の部門であるようです。
- 広告・宣伝部門の目的は、営業、企画・開発、経営など社内の各種部門の意向をまとめ、会社全体のイメージの方向性を提案・実現していくことではないでしょうか。その手段として、自社商品のブランディングを行い、商品の売上げに繋げることが挙げられます。
社内での関係部門や経営陣の意見は、一致していることはまずありえません。したがって、広告・宣伝部門が自社についての明確なビジョンを持っておくことが重要です。社運を握るリーダーシップの役割を担っています。
広告・宣伝の年収
年齢層 |
平均年収 |
最高年収 |
20代前半 |
366万円 |
1,500万円 |
20代後半 |
434万円 |
1,230万円 |
30代 |
530万円 |
1,650万円 |
40代以上 |
588万円 |
1,600万円 |
(宣伝会議:広告・宣伝・プロモーションの年収まとめより抜粋)
- 一般的に大手企業の社内部門や、大手広告代理店の正社員であれば、40代で大きく収入が伸びる傾向があります。
- 一方、中小企業、ベンチャー企業などでインセンティブを取り入れているような企業では、基本給を低く抑える代わりに、実績に応じた報賞金が出ることがあります。
- 契約社員、派遣社員としてアシスタント業務は、正社員に比べかなり低く抑えられる傾向にあります。
広告宣伝は、フリーランスの各種クリエイター、芸能プロダクションなど、勤務時間がフレキシブルな関係者と仕事をする機会が多くあります。必然的に勤務時間外労働を迫られます。時間外勤務手当が支給されれば労働時間に見合った給与額になりますが、年俸制の場合は手当を含む支給額となりますので、実態と年収に合わない場合がありますので注意が必要です。
広告・宣伝業界への就職・転職事情
- 広告宣伝業界は、常に新しい発想と経験を求めています。そのため、他業種からの転職者にはオープンであるといえます。広告代理店であれば部門が細分化されているので、各種業界の営業職経験者が広告代理店の営業部門に転職したり、管理職経験者が制作進行の管理職に転職というケースはあります。社内に広告宣伝部門を持つ企業では、広告宣伝の経験者を積極的に中途採用したがる傾向はあります。
- 中小企業で広告宣伝を担当していた人が、より大きなやりがいと年収アップを求めて大企業の広告宣伝部門や大手広告代理店に転職するのもよく見られる例です。大手企業に転職したいのであれば、これまでの業務で経験してきたこと以上の意気込みが必要です。
- 新卒採用の場合は、アシスタント的な役回りからスタートになるでしょう。広告宣伝部門への配属を強く希望するのであれば、大学在学中に広告宣伝に関わるインターンをしたり、自らウェブ上で広告宣伝関連のビジネスをするなどして、熱意に経験と知識が伴っていることをアピールするといいかもしれません。
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参考・引用
・広告・宣伝の仕事(careergarden.jp)
・転職会議 広告・宣伝・プロモーションの年収まとめ(jobtalk.jp)