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貿易事務エキスパートをサーチいたします

貿易事務は、海外取引先との輸出入取引の際に発生する事務手続きを担当する職業です。輸出入取引を行うには、国をまたいで物を移動させるため、さまざまな事務処理が必要となります。輸出業務に関わる場合は輸出通関手配や通関書類の作成、運送手段の確保を行います。 輸入業務の場合は輸入通関手配、関税などの税金納付処理、納入された商品の保管状況管理などの業務があります。 貿易事務は、輸出入に関わる法律、通関、船積みや外国為替といった専門知識をベースに、輸出入取引がスムーズに行われるように、迅速で正確な事務処理を行うことでサポートする役割を担います。

貿易事務の仕事内容

  • 貿易事務が求められる業界
    • 商社/製造業者/通関手続きを代行するフォワーダー/船舶会社/海運貨物取扱業者/保険会社/銀行/税関/商工会議所 等
  • 業務内容、範囲
    • 貿易事務といっても、勤務する会社の規模や業種によって、仕事の内容も大きく異なります。
    • 一般的に大企業の場合は業務が細分化されており、貿易取引の一連の流れの中でも、たとえば商品の受注・発注業務のみを担当するということがあります。
    • 小規模企業の場合は、商品の受注・発注だけでなく、倉庫の手配、通関手続き・船積み手続き、代金の回収、クレーム処理など取引に関わるいくつかの業務を担当するケースもみられます。
    • 商社での貿易事務の場合、取引相手となる海外企業との間で商品の価格交渉や受発注業務、船積手配といった業務が中心となります。
    • 通関手続きを代行するフォワーダーでの場合は、商社や製造業者の依頼に基づいて通関書類の作成などの代行が業務内容となります。

    それぞれの職場で輸出入のどの部分の事務処理に携わるのかなどは大きく異なりますが、共通している基本スキルを活かして、部門や会社が変わっても活躍が期待できます。

貿易事務の現状と将来性

  • 経済のグローバル化に伴い、日本の輸出入の貿易総額は40年前に比べると約4.5倍と増加しています。
  • 貿易は国内外の経済動向や産業構造の変化などの影響を非常に受けやすく、また取り扱われる物も日々変化していきます。
  • 最近ではインターネット通販の拡大により、国内外によらず物の売買が行われるようになっています。
  • 中小企業や個人であっても積極的に海外ビジネスを展開する機会も増えているため、貿易事務へのニーズは増々高まっています。
  • 世界と日本の経済交流がある限り、貿易事務の知識を持った人材は必要とされ続けるといわれています。
  • しかし、輸出入に関わる書類作成などの定型業務は、IT化、AI化が進むと、貿易事務の仲介を通さなくても可能になるかもしれません。より高度な調整業務に特化されるなど、役割の変化が起こりながら生き残っていくと思われます。

    貿易事務の世界でもAIが進んでいくと、人間の仕事が人の手でしかできない物事に先鋭化されていくことでしょう。貿易事務は、より変化を重ねながら高度なスキルを要求する定型以外の業務にシフトしてと思われます。

貿易事務の年収

  • 平均年収: 454万円
    • 男性 509万円
    • 女性 393万円
    • 20代 366万円
    • 30代 423万円
    • 40代 595万円
    • 50代 726万円
    (引用:平均年収ランキング2017)

    大手商社やメーカーといった規模の大きな会社の貿易事務であれば、賞与額も高く、年収が高くなりやすいでしょう。高い語学力が求められる外資系商社やメーカーも、年収が平均より高くなる傾向にあります。年収1,000万円を超えることも珍しくありません。一方、派遣社員としての貿易事務の場合、1300円から1800円程度となり、企画系から事務系まで多岐に渡る業務となるのが特徴です。経験を積むことで、次のスッテプが開けてきます。

貿易事務に必要な資格

  • 貿易事務に関する資格には、国家資格の「通関士試験」と、民間資格の「貿易実務検定試験」があります。
  • 通関士は、輸出入の際に生じる税関手続きのための資格です。通関書類の審査と審査後の記名捺印は、通関士資格を持っている人でないとできません。
  • 貿易には必ず税関の許可が必要となりますが、通関手続きはとても複雑かつ専門知識を要するため、通関士が活躍します。
  • さまざまな商品を扱うため幅広い商品知識はもちろん、英語で書かれた大量の書類を読みこなし、申告書を作成する語学力や事務処理能力、計算能力など、求められるスキルは多岐に渡ります。
  • 通関士試験には学歴や年齢などの制限がありませんが、合格率は毎年わずか10%前後です。
  • なお、5年以上通関業務に携わっていると所定の科目が免除となるため、働きながら資格を得る人も多い。
  • 貿易実務検定は、難易度が一番低いC級から一番高いA級まであります。
  • C級では貿易実務の基本業務のための一般的な知識が問われ、A級ではケース別に対応できる柔軟性や、専門的な知識が問われます。
  • C級から取得して、働きながら勉強して、上位資格を取得していく流れがあります。
  • その他、IATA/FIATAディプロマという国際資格もあります。日本では「国際航空貨物取扱士資格」と呼ばれています。
  • 航空会社、航空貨物代理店、航空フォワーダー(利用航空運送事業者、航空混載業者)などで働く際に、必要とされる場合があります。

    貿易事務に直接関係のある資格ではありませんが、TOEIC®や実用英語検定など、ビジネス英語能力を証明する資格を持っていると、大きなアピールポイントになります。海外取引の実務経験者の英語ビジネスコミュニケーションレベルの1級の取得を目指す人が多いです。最近ではグローバル化が進む中で、貿易実務のニーズが増えて来ていることもあり、資格なしからスタートする求人もあるようです。

貿易事務の業種別具体的な仕事内容

  • 商社と輸出
    自動車・鉄鋼・プラント・精密機械・家電製品など、日本企業の高い技術力に裏打ちされた、高品質で価格競争力のある商品を輸出しています。商社は海外の企業との取引の先陣を切り、日本企業が生産した製品・商品を世界中に 紹介ています。
    • /海外の取引先(メーカー等)との交渉、連絡(電話・メール)/注文書作成/納期の調整、確認/必要に応じて各種許認可の手続き/フォワーダーへの輸入通関、貨物デリバリーの指示/関税、消費税の支払い準備、確認/貨物情報の把握 /船積通知、貨物到着案内の入手/輸入代金の支払い/送金手続き/配送確認、配送連絡/必要に応じて流通加工の指示、確認/在庫確認/クレーム対応/受注確認/発注確認/為替予約/船会社折衝/国内配送の確認、手配/他法令に関する必要な手続き/評価申告書作成、手続き/保険付保手続き
  • 商社と輸入
    輸入取引といえば、今までは原材料のビジネスが主でした。各商社は原油・鉄鉱石・原料炭・液化天然ガスなどの資源エネルギーを世界中の産地から、主に海上輸送で調達しました。最近では、衣料品や日用品などの完成品も多く輸入されています。また、食料品も多く輸入しています。
    • 顧客との交渉、連絡(電話・メール)/商品の発注、確認、手配/必要に応じて各種許認可の手続き/フォワーダーとの交渉、確認/船積み、通関手続きの指示/書類作成(Invice, Packing List, Shipping Instructionsなど)/顧客への船積みスケジュールの連絡/必要に応じて保険手続き/船積通知(Shipping Advice)/船荷証券の入手、内容確認/船積書類の送付/代金の回収、確認/ 買取手続き/損益計算、社内処理/売上伝票作成/受注確認/発注確認/メーカーへ出荷依頼/為替予約/ブッキング/原産地証明書手配/L/C入手、確認/船会社折衝/国内配送の確認、手配/他法令に関する必要な手続き
  • フォワーダー
    商品を輸出・輸入する場合は、必ず税関に申告手続きを行い、許可を得なくてはなりません。この手続きを通関手続きといいます。輸出者・輸入者は原則的に専門的な企業である、通関業者に手続きを依頼します。通関業者/海貨業者/NVOCC(Non Vessel Operating Common Carrier)などがあります。
    • 通関用必要書類(Invoice, Packing Listなど)の受け取り、内容確認 /輸出申告書作成のための準備 /輸入申告書作成のための準備 /NACCS入力 /貨物の保税地域搬入の確認、手続き /輸出入貨物の確認 /輸出貨物の梱包指示、マーキング指示、確認 /税関検査への準備、対応 /荷主からの問い合わせ対応 /保税運送手続き /トラック、トレーラーなどの手配、確認 /貨物の入出庫確認、指示 /伝票入力 /書類作成(Dock Receipt, CLPなど) /本船スケジュールの確認、連絡 /カット日の確認 /フリー・タイムの確認 /配送手続きの確認、手配 /ブッキングの確認、手配 /海外代理店への連絡 /貨物の在庫確認、在庫表の作成 /必要書類のファイリング /諸経費の計算、管理 /カスタマーサービス /危険品船積みの手配、申請手続き /B/L揚げ、内容確認 /Certificate作成、送付 /D/O作成、発行
  • 船会社
    船会社とは船舶を保有し、世界航路のネットワークを構築し、さまざまな商品や製品、エネルギー資源などを安全に海上輸送する企業です。資源だけでなく、日常品や食料、機械類や電気製品なども、船会社が所有している船舶で輸送しています。船会社は積載した商品や製品、資源エネルギーを安全・迅速に輸送することを使命とし、輸送する商品・貨物の対価として海上運賃を収受する企業です。
    • 本船の動静確認 /スケジュール表の作成、入力業務 /荷主との対応 /NACCS入力 /書類作成(Bill of Lading, Arrival Notice, Delivery Orderなど) /書類の発行 /海外代理店との連絡、打ち合わせ /海上運賃の見積依頼の対応 /海上運賃のチェック、入金確認 /ターミナルとの打ち合わせ、連絡 /コンテナの手配、管理 /ブッキングの受付、入力 /ブッキングメモの作成 /カスタマーサービス /カウンター業務 /危険品船積みの手配、申請手続き /D/O交換業務 /Arrival Noticeの発行業務 /各種必要書類(建造証明書、不寄港証明書、航路証明書、船籍証明書など)の作成、発行 /海難事後の対応 /コーディング作業 /港費清算 /乗船、下船手続き /バンプールの調整 /配船オペレーション /本船との連絡、打ち合わせ /ターミナルとの打ち合わせ、交渉 /海外現地法人との連絡、打ち合わせ
  • 航空貨物代理店・混載業者
    年々、航空貨物輸送の需要は増大しています。航空貨物輸送に携わる企業として、まず航空貨物代理店と混載業者があります。航空貨物代理店とは航空会社の業務を代行する企業です。航空会社の運送約款、タリフ、規則、スケジュールに基づき航空貨物運送に関する業務を行います。混載業者(利用航空運送事業者)とは航空会社とは異なった、自社が作成した独自の運送約款、タリフを所有し、これをもとに、それぞれの荷送人(荷主)と運送契約を結び業務を行う会社です。
    • House Air Waybillの作成、発行 /NACCS入力 /貨物の保税地域搬入の確認、手続き /税関検査への準備、対応 /荷主からの問い合わせ対応 /トラックの手配 /デリバリー手配 /伝票作成 /ブッキングの手配、確認 /海外代理店への連絡 /輸入貨物のトレース /カスタマーサービス /運賃照会 /運賃請求 /梱包 /マーキング /ラベル貼り /危険品輸送の手続き /混載マニフェスト作成 /貨物の照会、点検、仕分け /Arrival Noticeの作成、発行 /航空会社との運賃交渉 /航空会社とのスペース確保の交渉 /運賃価格の整備 /Manifest作成、送付 /運賃の問い合わせ、対応 /航空機のスケジュール確認 /House B/Lの作成、発行 /請求書作成、発行 /入金確認
  • 銀行
    海外の企業との貿易取引では、必ず代金決済が発生します。その重要な役割を担うのが銀行です。代金の決済方法には、いろいろありますが、わが国でよく利用される決済方法に、信用状による決済と送金による決済があります。
    • 信用状の接受、通知 /手形の引受け /信用状付き買取書類の確認 /ディスクレの発見 /信用状なし輸出為替の買取り /輸入信用状発行手続き /輸入信用状発行依頼書の記載事項の確認 /信用状の条件変更 /輸入ユーザンスの手続き /外国送金手続き /送金依頼書の記載事項の確認 /被仕向外国送金の接受 /先物為替予約の締結
  • 保険会社
    貿易取引をすすめるには、 保険会社はどうしても必要であり、重要な役割を担っています。主に輸送に関する保険手続きに関連するお仕事を貿易事務として行います。
    • 海上保険証券の作成、発行 /お客様の問い合わせ対応 /保険料率の算定、連絡 /保険申込書の受取り、確認 /保険金請求に必要な書類の受理、確認 /海外代理店との打ち合わせ、連絡

    貿易事務といっても、就労する企業の規模や業種により、任される仕事内容の範囲も大きく異なります。一般的にいって、大企業では業務が細分化されています。たとえば「輸出業務の船積み担当の方」は、船積みに関する手続きや書類作成を行います。ですから、この方は外国為替や買取業務、海外の取引先との連絡などは行いません。一方、小規模(小さな)会社で、貿易事務を少人数で行っているところに就労または派遣されると、船積みから代金回収までの一連の業務を任せてもらえることもあります。

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参考・引用

貿易事務の仕事(careergarden.jp)
平均年収ランキング(doda.jp)
貿易事務のお仕事(kimuraboueki.jp)

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