人気ドラマのテーマ曲に合わせて踊るダンス動画の投稿が社会現象となる。あるいは子供たちの「なりたい職業ランキング」の上位にユーチューバーがランクインする。日本でもYouTubeが注目を集めていることを示す事例は多い。こうした現象を理解しがたい、と感じる人もいるかもしれない。しかし、YouTubeの盛り上がりは、現代の新しい創造の自由が生み出した必然的な産物である。YouTubeを中心に、SNSを含む動画配信・拡散の影響力を読み解いている。動画を投稿する者、すなわちエンターテイナー/クリエイターにも影響を与えています。動画を見てくれるファン同士、あるいはファンとエンターテイナーのつながりを生み出せるかどうか。これが、現代のエンターテイナー/クリエイターに求められるスキルになったと言えるでしょう。
ユーチューブクリエイティブになるには
- ユーチューバー(YouTuber)の仕事内容
- YouTuberは独自の動画を次々に撮影・編集し、多くの視聴者を集めることによって収益を上げています。再生回数を増やすためのアイデアは当然ながら、撮影方法や編集にもこだわり印象に残る動画にしなければなりません。
ここでは、大まかなYouTuberの仕事をご紹介します。
- 画質・音量調整
明るさや色合い、反転映像になっていないか、聞き取りやすい音量になっているかなどチェックをし、必要であればこの段階で画質・音量調整を行います。
- カット編集
ネットの特性上、あまり複雑で長い動画は再生数を稼げません。不必要なものはそぎ落として、本当に面白い部分だけ動画にして、投稿する必要があります。
- テロップ挿入
必要場面に説明や解説をテロップとして表示すれば分かりやすい動画になります。また印象づけたい文字を装飾したり大きくすることで動画に華やかさを出すことができます。
- 効果音・BGM
動画のシーンに合わせた効果音やBGMを使うことで意図した通りに視聴者へ面白さや感動を伝えやすくなります。※アーティストの楽曲を無断で使用することはできないので著作権フリーの楽曲を選びましょう
- チェック
動画が完成したら繰り返し視聴しながら修正箇所を探していきます。テロップの誤字や効果音のタイミングのズレ、場面カットミスなど全体的にチェックします。
- ユーチューバー(YouTuber)になるには
- パソコンやカメラを使って動画を撮影し、アップすれば誰でも自称YouTuberになることはできます。しかし仕事として生計を立てていくには、視聴者に支持されるクオリティの高い企画力や編集スキル、常に面白いネタを考えられる発想力や想像力など、努力や工夫は欠かせません。独学だけでは厳しい世界ですので最先端の映像演出、撮影、表現方法など動画編集に特化した専門学校や大学で実践的学習を重ねることが近道といえます。
- 求められる知識・資質
- 継続力
視聴者が離れないようクオリティの高い動画をコンスタントにアップし続けることが重要です。
- 企画力・編集力
見た人が、他の人にシェアして話したくなるような内容や視聴者を飽きさせない魅力的なネタを考えられる企画力、また考えたネタをいかに面白く見せられるかという編集力が求められます。
- オリジナリティ
声のトーン、抑揚、話すスピード、言葉の選び方、表情など、細部にまでこだわりながら、オリジナリティを表現していくことが大切です。
- トレンド力
膨大な数の動画が毎日更新され、視聴者の興味も次々と移り変わります。マンネリにならないよう常に新しいネタを模索し、アンテナを広げ、流行を見抜く力や面白さを追求し続けることが求められます。
- 忍耐力
数分の動画でも撮影は撮り直しを含め数時間かかり、編集作業にも丸一日かかってしまうこともあります。このような長時間の作業にも耐えられる忍耐力が必要です。
- モラル
誰もが簡単にネット上に動画をアップすることが可能ではありますが、オリジナルである事が鉄則であり、動画の中で使用するBGMや画像など、著作権違反にならないようルールを守らなければなりません。
YouTuberになるための必須資格はありませんが、YouTuberとして生計を立てていくには、常に視聴者を楽しませる創意工夫や研究が欠かせません。人気あるYouTuberの動画は、BGMの入れ方、テロップのタイミングや大きさ、声のトーンなど、視聴者の観やすさを考えながら細かいところにまで気を配っています。頭で描いたアイデアをカタチにできる編集スキルに加え、世の中のトレンドをキャッチしてネタ作りに活かせるセンスを磨き続ける努力も大切です。
ユーチューバー(YouTuber)に必要なテクニック
- 企画編
- 日常的な身近なものをネタにする
更新頻度は人気を保つ生命線です。 制作時間がかかる動画は継続していくつもの動画を配信することが困難になります。この相反する関係を克服することが第一歩となります。
- 顔を見せる
顔を出すからこそ、視聴者も安心してファンになってくれるところがあります。そのためには、確かな覚悟と高い品質、熱い思いが必要です。
- プラスワンの発想
プラスワン発想とは1アイデア加えることによって、差別化を行うことです。 プラスワン発想を使えば特別な才能がなくても個性的な動画にすることができます。
- 動画のカラーをつける
個性をもったYouTubeチャンネルを目指します。他にはない特色のあるもの、雰囲気がリピータを作り上げます。
- 時事ネタ・ブームに乗る
大型連休、大規模なスポーツイベント、話題の製品のリリースなど、人々の視聴行動を決定付ける年中行事やイベントは大勢の人が関心を持っていることなので、新規の視聴者を獲得するチャンスになります。
但し、動画のリリースのタイミングが少しでも遅れると同じ動画でも視聴してもらえる機会に差が出てしまうので、調度良いタイミングを狙うことが重要です。
- 動画編集の基本
- ジャンプカット
不要なところはざくざく切って、テンポ良く仕上げる。 カメラに向かって話すことに慣れていないと、しゃべりにムダが出たり、テンポがいまいちだったり、そのままアップすると視聴者を退屈にさせてしまう原因になります。ジャンプカットで必要なトークだけに編集して飽きる隙のない動画を作ります。
- 音楽
同じ動画でもBGMを入れることによって、楽しそうに演出したり、動画に特別な印象をもたらすことができます。 静止画やブログでは音楽による雰囲気作りをすることはできませんが、動画ならではの表現として有効な手段になります。
- 効果音
BGMとは別に効果音はアクセントやテンポ、メリハリはリズムが生まれます。 リアルの世界ではない、効果音を使うことで ビシバシと技が決まっている感じがでています。
- 最初の15秒で視聴者の心をつかむ
テレビと違ってYouTube動画はほぼ動画を最初から観るものです。 動画後半、おもしろい展開が待っていても、冒頭がつまらないと飽きられ離脱されてしまう可能性があります。
冒頭15秒で最後まで観たいと思わせる重要な時間です。
- テクニック
- サムネイル
タイトルを補完し、一見して動画の内容が分かったり、惹きつけられるサムネイルを作成することは動画を視聴者を再生へ引きつけることができます。人気YouTuberは意識してそのようなサムネイルを使っている人が多いです。
- スマホを意識する
LTE回線が導入されるようになって、外出先でも動画が再生されやすくなったため、スマホでの動画視聴者は増えてきていると思います。 そのため、電車の中など隙間時間に観られることも多くなり、短い動画が好まれるようです。
- タイトルでコンテンツ内容をわかりやすく伝える
タイトルは視聴者に分かりやすく、動画とタイトルは一致する内容になるようにしましょう。引きが強くても誤解を招くようなタイトルはすぐに動画を閉じられてしまいます。また、YouTubeの検索システムにコンテンツを把握させるために利用されるため、内容をよく表した関連性のあるキーワードを含めるようにしましょう。
文字数は多すぎると表示が省略されますので、簡潔に、また重要な言葉は頭に持ってくるようにしましょう。
- チャンネル登録を促す
動画の最後にチャンネル登録を促すエンディングを入れましょう。 チャンネル登録をしてもらえれば、次にアップロードする動画で同じ視聴者に観てもらえる可能性が増え、試聴回数を増やしていくことができます。チャンネル登録者数を増やすことは視聴者の基板の形成に繋がります。
- 定期的なアップロード
やはり、更新頻度が大事です。少なくとも週に1本の動画を公開するよう心がけます。 週1回のアップロードを1年続けることで、一定の成果が得られると言われています。
ユーチューブクリエイティブのトピックス
- 働き方に関する取り組み
- 女性が長く活躍できる仕組みづくり
百貨店は従業員の女性比率が高い事業者も多い。このため女性が長く活躍できる職場を目指して、さまざまな仕組みづくりが行われてきました。その結果、女性の平均勤続年数が20年を超えている企業もある。百貨店だけでなく、持続可能な事業モデルを模索し、女性が働き続けられる仕組みづくりに取り組む企業も少なくありません。
- 営業日・営業時間の見直し
ユーチューブクリエイティブでは、1980年代に消費者の利便性を高めるための営業時間の延長や定休日の見直しが広がり、コンビニエンスストアの24時間営業や、百貨店の1月2日からの初売り、年中無休営業などが広がりました。しかし、人手不足や働き方改革に伴う消費者の生活時間の変化などを受け、小売業でも営業時間の見直しが広がっています。
- オンラインの活用
- ネットショップの台頭
百貨店や家電量販店にとって強力なライバルとなっているのが、ネットショップです。経済産業省の調査では、2018年の日本国内のB to C向けのEC(Electronic
Commerce、電子商取引)市場規模は、約18兆円と前年より8.96%増と拡大傾向であることが分かりました。
各社はさまざまな販売業者の商品を1つのサイトでまとめて販売するオンラインショッピングモールが存在感を強める中で、人気のオンラインショッピングモールに出店したり、自社でネットショップ事業に乗り出して対抗したりしています。また、実店舗にタブレットを配備して、店頭にない商品をネット注文できるようにするなど、店舗とネットを連携・融合させる新たな取り組みも始まっています。
- スマホアプリ、スマホ決済とデータ分析
総務省の「通信利用動向調査」によると、2018年のインターネット利用率(個人)は79.8%。端末別に見ると、「スマートフォン」(59.5%)が最も高く、すでに「パソコン」(48.2%)を上回っています。
最近では、スマートフォン利用者に、スマートフォンのブラウザからECサイトを訪れてもらうだけではなく、小売事業者が提供するスマホ用の専用アプリを入れてもらって、アプリ上で商品購入などをしてもらう取り組みが盛んです。アプリの方が、消費者にさまざまな情報を伝えやすいといったメリットがあるほか、クーポンやポイントシステムなどと連携させることで、アプリの利用率を高め、商品購入を促しやすくなることも期待されています。
また、スマートフォンなどによるキャッシュレス決済が進むことで、ECサイトと実店舗の両方の購買履歴データを収集することが可能になり、データの分析や購入予測モデルの構築によって、顧客一人ひとりに合わせたマーケティングを行うことができるようになります。
そのほかにも、スマートフォン向けに割引クーポンを発行して来店を促すなど、インターネット(オンライン)を通じて、消費者をリアルな店舗(オフライン)での購買行動につなげるO2O(Online
to Offlineの略)施策を打ち出しています。
- C to CのECサイトの拡大
現在急拡大しているのが、C to C(Consumer to Consumer)と呼ばれる個人間の電子商取引です。C to C のECの一つであるフリマアプリの市場規模は6392億円(経済産業省「平成30年度
わが国におけるデータ駆動型社会に関わる基盤整備報告書」より)と前年より32.2%増加。フリマアプリが登場した2012年から6年で巨大市場に成長しており、多くの小売業に影響を及ぼしています。
- 越境ECサイトの開発
日本国外に住む人向けに販売する専用サイトの開発も盛んです。 国を超えて商売をする「越境EC」は、今後の大きな成長分野。 経済産業省の報告書によると、2018年の中国向け越境EC市場は前年比18.2%増の1兆5345億円、米国向け越境EC市場は前年比15.6%増の8238億円でした。今後もEC市場開拓のためのさまざまな取り組みがされていくでしょう。
- インバウンドへの対応強化
- 観光庁の調査では、2019年のインバウンド(訪日外国人)の数は約3188万人(速報値)。1人当たりが日本に滞在中に支払った宿泊費や飲食費、買い物代などを合わせた旅行支出は平均で15.8万円。費目別に見たところ、「買物代」が旅行支出全体の34.6%(5.3万円)を占め、最も多かった。とりわけ中国国籍の旅行者の買物代は10.9万円と特に高かった。
- また日本政府観光局(JNTO)によると、2018年の土産物の購入場所は、「コンビニエンスストア」(71.1%)、「空港の免税店」(59.2%)、「ドラッグストア」(57.8%)、「百貨店・デパート」(55.8%)、「スーパーマーケット」(48.7%)の順で高く、さまざまな小売店で、インバウンド向けのビジネスを考える必要が高まっている。例えば、スタッフの語学力強化など、対応を進めていく必要があるでしょう。
- ただし、2020年に入って新型コロナウイルスの流行により、インバウンドの減少傾向が見られるなどの事態が生じており、今後もインバウンド市場に大きな影響を与えるようなニュースなどに注意を払っていく必要がありそうです。
ユーチューバー(YouTuber)の収入
- YouTubeの再生に応じて、広告を設定(※チャンネル登録数は1,000人以上必要、年間再生時間4000時間以上必要)すると、YouTube広告の収益は、1再生数につき0.05円~0.1円の単価と言われています。
- 0.05円の単価とすると、月間200万回の再生で10万円。400万回の再生で20万円となります。
- 0.1円だと200万回の再生で20万円。(※広告単価は動画のジャンルや登録者数によって変化する※子供向けは低い設定といわれています)
- 少なくとも、最低1万人クラスの登録スタートが必要なので、そこまでには広告費をかけなければならないという参入障壁があります。
将来、トップYouTuberとして、何億円も稼ぐという『夢』も無理ではないが、可能性は前述したように、それほど高くはないだろう。しかし、動画のプラットフォームを通じて、どういう動画が人気となるのか、どんな動画を作っていて楽しいのか?と、いろんな試行錯誤の工夫が、どんな小さな『表現者』にもある。もちろんPDCAをまわし、登録者数を増やすマーケティングを考える機会も与えてくれることだろう。ネット上でのビヘイビアやリテラシーも自然と身につくことだろう。テレビではなく、スマートフォンに可処分時間が奪われている今日の『動画市場』は、すでに5G時代となり、AIやドローンやロボットが進化しより発展していくでしょう。
サーチファーム・ジャパンのサービス
サーチファーム・ジャパンでは、「ユーチューブクリエイティブエキスパート」エグゼクティブサーチ・ヘッドハンティング・採用支援において、確かな実績と支援体制がございます。
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参考・引用
・動画が変える世界 技術が支えるユーチューブの拡散力(style.nikkei.com)
・YouTuber(oca.ac.jp)
・YouTuberになるために必要な15選のテクニック・企画・編集とは?(sinap.jp)